凍結ストレス

気温が氷点下になると、植物は液体の水を利用できなくなり、傷害、低温や乾燥などのストレスにさらされる。植物の凍結には細胞内凍結と細胞外凍結がある。細胞内凍結の場合は、細胞の構造や細胞小器官が凍結により破壊されるために、細胞は致死的なダメージを受ける。これに対して、細胞外凍結は、植物にとって利用できる液体の水が少なくなり、乾燥ストレスが生じるが、致死的ではない。

植物の凍結耐性は細胞膜と深く関係していると考えられる。細胞が凍結ストレスにさらされると、膜の保護、膜修復、膜輸送や細胞壁細胞膜相互作用などに関わる遺伝子の発現が変動することが確認されている。